カリフォルニアを拠点にする、NEC(壊死性腸炎)の啓発団体「NEC Society」。その創設者であり代表のジェニファー・キャンバサーさんが来日され、国立成育医療研究センターの諫山先生からのご紹介で、お会いする機会をいただきました。
約2時間という限られた時間でしたが、お互いの活動を共有する中で、特に印象的だったのは「NEC Society」の組織としての在り方です。
「家族会」という枠組みを超えた専門性
NEC Societyは、単に家族をサポートするだけでなく、設立当初から「Scientific Advisory
Council」を設置し、臨床医や研究者と一緒に活動しています。ジェニファーさん自身も社会福祉学の修士号を持ち、現在は社会学の博士課程で学びながら、周産期医療の質の向上を目指す専門家パネルの一員として活躍されています。
ご活動は、FDA(米国食品医薬品局)やCDC(疾病対策センター)、NIH(国立衛生研究所)への提言にまで及んでいます。研究と教育を活動の柱に、NECの根絶を目指して「バイオリポジトリ」や「レジストリ(症例登録)」といった研究基盤の構築を支援し、若手研究者への資金援助も行っています。また、家族向けの支援だけでなく、NICUの医療従事者に向けたリソース提供や、ナース・アンバサダーの育成など、医療現場と密接に関わりながら、科学に基づいた改善を推進しています。
走ることで繋ぐ「NECのない世界」への願い
そんな彼女の活動を支えるエネルギーの源の一つが、マラソンです。これまで15回のフルマラソンを完走してきたというジェニファーさん。今回の来日中も、次なる目標であるボストンマラソンに向けて、滞在先の隅田川沿いをランニングされたそうです。
「次は金沢に行きます」と笑顔で語る彼女。金沢を選んだ理由の一つも「走りやすい環境があるから」とのことで、その真っ直ぐな向上心と素敵な笑顔、そして周囲を自然と巻き込んでいくバイタリティに、私たちも大きな元気をいただきました。
この「走る」という情熱は、個人の趣味に留まらず、組織の大切なチャリティ活動にもなっています。NEC Societyでは、「Run for a World Without NEC(NECのない世界のために走ろう)」というチャリティランなどのイベントを主催しています。走ることを通じてNECへの意識を高め、研究や支援のための寄付を募る大切な機会となっています。
「痛みを力に変える(Turn Pain Into Power)」という姿勢が、支援者の輪を広げているのだと感じました。
国や形は違えど、想いはひとつ
海外での先進的な取り組みを伺う中で、日本との支援体制や社会の仕組みの違いを実感すると同時に、「がんばりっこは何を大切にしていくべきか」を改めて考える貴重な時間となりました。
「NEC Society」のように専門家と家族が対等なパートナーとして研究や啓発に取り組む姿勢は、これからの「がんばりっこ」の活動にとっても大きなヒントになりま。
それぞれの立場や文化、そして組織の形は違っても、「子どもと家族のために」という根底にある想いは共通しています。

この出会いでいただいた勇気とインスピレーションを糧に、これからもがんばりっこらしく、一歩ずつ活動を積み重ねていきたいと思います。
がんばりっこ 太陽ママ





コメント