札幌医科大学で、NICUスタッフの皆さんをはじめ、リハビリに関わる方、助産師さんなど、さまざまな職種の方々を前にお話しする機会をいただきました。(2025年10月17日)
これまで各地でお話ししてきた内容をもとに、札幌でも「がんばりっこ家族」の声を交えながら、ファミリーセンタードケア(FCC)を“家族の視点から”一緒に考える時間になりました。
テーマは、「明日からのケアがちょっと変わる?!家族のホンネ」
お話ししたこと
- FCCは「やらせる」ものではなく、「一緒にやってみる」もの。
- 「支援しないと」「ケアしないと」と肩に力を入れるより、子どもたちの応援団になるという考え方。
- 親にとっての“看護的行為”は、育児の一歩でもあること。
- 「スポンジハート」で受けとめて、「たわしハート」になる日もあっていいこと。
- がんばりっこ家族が大切にしている「横並びの輪」の話。
フリートークの時間
講演のあとには、参加された皆さんが本音でたくさんお話ししてくださいました。
「家族にどう声をかけたらいいかわからない」
「関わり方に自信が持てない」
「今までの対応はよかったのかな」
「自分の関わりで家族を傷つけていないか不安になる」
そんな想いや迷いを、涙あり笑いありで語ってくださる姿に、私のほうが胸がいっぱいになりました。
「普段こんなことを話す機会がなかったので、すごくよかったです」
「先輩たちも悩んでいたと知れて安心しました」
「家族と関わるのが少し怖かったけど、今日聞けて気持ちが軽くなりました」
「こういう時間を、定期的に持ちたいです」
なかには、
「今日の話を聞いて、明日ご家族と話すのがちょっと楽しみになりました」
という嬉しい感想もいただきました。
現場で働く方々の想いに寄り添うFCC
FCCは、特別なスキルや形ではなく、
“気づくこと”“聞くこと”“寄り添うこと”の積み重ねです。
NICUで過ごす時間の中で、家族は少しずつ、
「家族として歩み出す力」を育てていきます。
そして、そこでの出会いや関わりを通して、
「家族の時間を紡いでいく」ことができます。
今回の札幌での時間を通して、
「現場で働く方々の想いに寄り添うFCC」を、
これからも一緒に育てていけたらと感じました。
この記事を読んで、
「うちの病院でも話を聞いてみたい」
「トークセッションをやってみたい」
と思ってくださった方、ぜひ声をかけてください。
がんばりっこ家族と医療者が、お互いを知り、支え合う小さな一歩が、きっと次の優しい医療につながっていくと思います。

🕊️小さな輪が、またひとつ広がりました。
次は、あなたの病院で。
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この講演の2日後に、北海道で初めてとなる「がんばりっこの集い in 札幌」を開催しました。
医療者の皆さんとの学びの時間と、家族が安心して語り合える場。両方があってこそ“支え合う地域づくり”につながると改めて感じました。
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